5月13日(土)おてんばな花がすき

 

 いま、庭が花盛りの一歩手前だ。休日の朝に、庭をはさみを持ってふらつきながら、花をとるのが好きだ。庭に花があふれているのだから、愛でるだけで満足すればいいものを、私はそれを部屋に飾るのがすきでたまらない。

 近所の川沿いの道をランニングしていても、そのうち走ることより土手の草花が気になって最後は手にいっぱい花を持って帰ってくる。

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(庭の好きな場所。 花のカーペット。踏まないようにこっそり歩く)

 先日、益子で陶器市が行われており、母と二人で物見遊山に行ってきた。母も私も器が好きなのだが、最近になって器はそれほどいらないことに気がついてしまい、まさに気晴らしに行ったようなものだった。

 とはいえ、人がつくった器はあたたかみがあり、見ていると、料理を丁寧につくりたくなる。お茶を丁寧にいれたくなる。似合いの花を生けたくなる。

 つまり、生活というものを大事にしようとひきしまるような、ゆるむような不思議な気持ちになる。しかし、器はそれほどいらない。

 なぜ、益子の話になったかというと、陶器の花瓶を見ていて、やはり土でつくった器には、野の花が似合うな、と思ったからだ。

 益子の器が垢抜けないという話もないにはないと思うが、どういうわけか、土臭い器には土臭い花が合うと感じる。

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(ピンクや紫の花が多くなっている。例によって、花の名前がわからない)

 

 

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(垣根のかわゆい、こでまり。。。だと思う)

 

 その土臭い花、野の花を「おてんばな花」と表現した方がいる。

 二部治身さんという八王子に住んでいる女性だ。

 二部さんは、1940年生まれで季節とともに生活するスタイルを実践しており、私は花と香りの関係の本を読んでいる時に知った。

 この方の生き方は季節、自然、手仕事の三位一体で、一般的な日本人よりも前に高度経済成長以前の生き方のすばらしさを取り戻そうとした人だろう。

 というより、三位一体の生き方を貫き続けて、時代がそれに追いついたというか。

 とにかく、この二部さんの花の生け方にぴんときてしまった。

 二部さんは、花屋で買ったきれいな花よりも、野に咲きほこる雑草のような(雑草とはひとことも言っていないけど、わかりやくいうとね)花に味わいがあると言っている。私もここのところ、自分がフラワーアレンジメントで使う花よりも、種がふわふわと飛んできて、つい、そこになじんでわさわさ生えてしまったよ、というような花が好きなことに気がついた。

 

 2月の頃は、庭に花がないし、花がないと寂しさマックスで病気になってしまうので、毎週のように花屋にいき、通販でも花を買っていたが、ふと、庭に花が咲く季節になったとたん、どうかんがえても花屋のカーネーションやバラやトルコキキョウより、庭の地味だが生命力のある花のほうがいいと思うようになった。

 さらに言えば、道ばたに生えている菜の花や藪椿や水仙なんかのほうがずっと季節とともにあって、かわいらしく強く、かっこいい。

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(白のクレマチス だと思う。。大輪ででも、どこか土っぽい花)

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(白のアジサイみたいな花 わさわさしてる)

 

 それを、二部さんは「おてんばな花」と表現している。

 それはまさに、型にはまらず、強くたくましく、自由にいきる人間と重なって、その姿を部屋に飾りたいと思わせる。

 

 今回のことで、花屋めぐりには興味がなくなってしまったのだが、野に咲く花を花束にした花屋さんを見つけて、感動したのでここに報告する。東京目黒にある「FARVER」さんというお店で、アレンジメントがかなり私のツボにはまり、いつかは購入したいと思っている。誤解をおそれずにいえば、それは、荒れ屋の庭にさくカオスな野の花畑にも似て、たくましく、どこかはかなく、凛としたたたずまいだ。

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(↑こちらは、FARVERさんのサイトにあるお花 →farver

 そして、そのカオスであり、なんとなく「庭」っぽいアレンジメントはよくよく考えると、私の母が生ける花によく似ている。

 今の家の庭は母が切り花ように植えたものがほとんどだ。

 その母も母の母、つまり私の祖母から花について影響を受けている。

 職業人であった、母と祖母。

 凛としていて、なおかつ可憐である花をそばに置くことで、女性らしさや美しさやたくましさを忘れないようにしていたのかもしれないと、思うこのごろだ。

 

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(今週のお花 カーテンとおなじで、庭にもブルー系のお花が咲きほこってます)