⑦4月10日(日)封神演義(ほうしんえんぎ)マンガ・小説レビュー

 

 レビュー第7回は、すみません。なつかしい封神演義です。

 もう20年くらい前のお話ですが、(原作は明時代ですが、今回はマンガ版をレビューしてます)この話を思い出したきっかけは「まどか・まぎか」です。

 あのアニメのエンディングがこのマンガにそっくりだな、と思って読み直すきっかけになりました。

 この話のおもしろさはタイムリープものであること、

主人公の正体が文字通り二転三点すること、

善悪を越えた生物としての進化をやはり、善とすることにあると思います。

 

 冒頭3巻ぐらいは、いわゆる悪い王様とその王妃を倒す展開ですが、

国同士の戦争、仙界大戦を経て、歴史の背後にいる宇宙人の支配から歴史を解放する壮大なストーリーと展開していきます。

 その課程で主人公の存在が計画の遂行者という立場から任務の立案者へと暴露されていきます。

 同時平行してヒロインであり、宿敵であった妲己(だっき)が単なる悪役から神へとステージを上り詰め、星と融合することで、主人公と最強の歴史の道しるべの凄絶な戦いに助けの手をさしのべます。

もうなんというか、壮大すぎて燃え!というわけで、ぜひご一読を笑。

愛蔵版で買いましたが、いや長い長い。

 マンガでは、そういった壮大なストーリーは一読しただけでは理解がなかなか及ばないのですが、

主人公をはじめとする人物像があるいき単純名かで明るくて、とても心地がいいものでした。

そして、漢字変換がきわどすぎて、テキストファイルが壊れたという。。

 

 

シノプシス:古代中国・殷(いん)末期。人間界から仙人を一掃する封神計画を任じられた太公望が仲間とともに慇を操る仙女妲己(だっき)を倒し、人間界を平和にするまでの物語。

 

ログライン

 紀元前11世紀、仙人、道士、妖怪、人間が混在する古代中国、殷末期。

かつて名君であった紂王(ちゅうおう)は王妃妲己を迎えてからというもの極端な 重税、奴隷狩りを頻発し国は乱れていた。

 それも当然で妲己の正体は妖怪仙人であり、人身掌握をする宝貝(ぱおぺえ)で紂王を操り、贅沢三昧の生活をしていたからである。

 このままでは人間界は崩壊する。

 見るに見かねたその人物こそ三大仙人の一人原始天尊(げんしてんそん)だった。

 原始天尊は二つの仙人界のうちのひとつ、崑崙山(こんろんさん)の統治者であり、彼の配下には十二仙(じゅうにせん)という精鋭と、才能ある直弟子がいた。

直弟子の名を太公望(たいこうぼう)と言い、原始は彼に重大な任務である封神計画(ほうしんけいかく)につかせる。

 

 計画とは、封神書に書かれた、365名の仙人を倒すことでその魂魄を封神台に閉じこめ、人間界から仙人妖怪を一掃し、平和にするというものだった。

 ただ倒しても妲己には魂魄だけで移動できる特質があり、肉体を乗り換えて人下られてしまうおそれがあるため彼女の魂魄ごと封印する必要があったために考えられた計画だった。

いっぽう太公望はかつて妲己に一族を殺害された少数民族姜(きょう)族の出身であり、彼女への憎悪は押さえがたいものがあった。

 太公望は大気を操る宝貝打神鞭(だしんぺん)と空飛ぶ神獣を与えられ、崑崙山をあとにする。

 

犠牲が少なければ少ないほどがいいと思った太公望は回り道をせずに妲己に戦いを挑むが、圧倒的な力の差の前に犠牲者をだし、失意の底に沈む。

 しかし、太公望の動きに共感、興味を覚えてた強力な仙人申公豹(シンコウヒョウ)と、妲己を快く思わない殷の武成王の助けにより命を助けられる。

 

 太公望は自分の無力さを痛感し、妲己の戦力に拮抗する仲間を集めることにする。

 、楊ゼン、雷震子(らいしんし)、そして殷から逃亡した太子二人を味方につける中で太公望の中で封神計画への疑問点が生まれる。

 封神計画は365人の仙人・妖怪を倒し、人間界を平和にするためのものだが、実際には封神の書には180名の名しか載っていなかったのである。

 太公望がそのことを原始に指摘すると、原始は封神計画の真の意味を語りだす。

 封神計画とは人間界を平和にするためのものであり、妲己を倒しただけですむものではない。すでに人間界には妲己の呼び寄せた仙人・妖怪たちがはびこり、人間界となじんでしまっている。そして妲己が慇王朝を操っている以上、殷王家を倒したあとに、新たな国王を必要なことは必須である。そこで、慇の次に政治をする統治者をたて殷を倒させることが必要である。

 その次の王こそ、殷を囲む東西南北の四大諸侯のひとり、西伯侯姫昌(きしょう・のちの周の創始者文王)だった。

 

 真の計画の意味を悟った太公望は西伯侯姫昌の元に赴き、殷を倒すよう説得をする。

 

 一方、殷では戦地から帰還した大師である聞仲が妲己の悪行を知り、戦いをしかけるが、妲己の防御力が桁違いにあがっており、倒すことができない。

 また妲己の策略により、武成王黄飛虎が妹と妻を殺されたことから、殷を抜けだし、西岐に亡命する。聞仲は黄飛虎(こうひこ)一族を追うために、もう一方の仙人界から四聖を召喚する。

 太公望・黄飛虎側と四聖、聞仲との戦いがあり、ついに西岐は周という国名を名乗り、慇に革命をつきつける。そして、姫昌が死に、息子が武王として後を引き継ぐことになる。

 周に促され、東西南北の諸侯が殷に反旗を翻し、本格的な戦争に突入するすると同時に、妲己が紂王を兵器として改造しはじめる。

 

 戦争が国家的なものになるのと同時に、仙人界も太公望・原始側の崑崙山脈対聞仲・妲己側のとの争いに発展していく。

金鰲島側からは、妲己につぐ双璧である趙公明(ちょうこうめい)との戦いがあり、勝利したのもつかのま、金鰲島(きんごうとう)と崑崙山脈の仙界大戦へとつながっていく。

 あくまで慇を守り抜きたい聞仲にたいし、12仙、原始天尊、黄飛虎、そして太公望が戦いを挑み、多くの犠牲を出して、大戦は集結する。

そして、戦いは人間界に移り、牧野にて紂王を倒し、革命が成立する。

 

 革命成立後、仙人界にとって残る敵は妲己三姉妹と妲己が育て上げた十天君のひとり王天君だった。

 王天君もまた魂魄を分離できる能力を持ち、激しい戦いで死亡したと思われていたが、実は魂魄だけで生きていたのだった。

 そのおり、仙界が大戦によって破壊されたあとに、第三の島の存在があきらかになる。

妲己らがそこにいることが明らかになった今、太公望は原始天尊から封神計画の第3の真実をきかされる。

 それこそ、歴史の道標である、女媧(ジョカ)の存在だった。

 女媧とは、歴史の変わり目に現れて、歴史に関わる人々の心を操り、理想通りの歴史に変換してきた存在だった。

 封神計画とは、殷周革命をつくり、女媧と妲己に対抗するための戦力を整える計画だったのだ。

 女媧はこの星の最初の人と呼ばれ、巨大な文明と能力をもった宇宙人だった。

  いま女媧は冬眠状態だが、歴史が変わった時期に覚醒し、魂魄を動きだす。それが今である。

 太公望たちは残りの戦力で女媧の眠る第3の島へ向かう。

そこで太公望妲己の妹との戦いの途中で魂の逆行作用に遭遇し、戦いの途中で肉体が赤ん坊以前に戻ってしまう。肉体が消滅し、魂だけの存在となったところで、その魂を王天君がひきとめ、二人は再会する。

 そこで王天君から真実を告げられる。

 王天君は封神計画の表の遂行者が太公望であるならば、自分は影の遂行者だと言う。

 その黒幕は原始天尊であると。

 

 王天君はこれまでに自分が関わった封神計画の細部の語りだし、太公望が善悪の概念を取り払えば、使っていた手段だと説明する。

 そして太公望と王天君はかつてオウエキという一人の子供であり、魂魄が分裂する特性から原始天尊により、二つに分離させられたが、もとは一人の人間だったという。

 原始は女媧を憎悪するあまり、彼女を倒すために戦力を集めたかった。その一人が太公望だった。

 太公望は仲間たちを殺した王天君を嫌悪しながらも、戻る肉体を消されてしまったため、王天君の肉体をつかい、魂を融合して帰還することを決断する。

 魂の融合を果たした二人は、自分が何者であったかを知る。

 

一方、すべての戦いに負けて、女媧のもとへ案内することになった妲己には一つの計画があった。

 

 そもそも妲己の目的は殷を消滅させることにあった。彼女は巨大な力を女媧から譲り受けることで、肉体のない女媧の手足となっていたのだった。

 女媧とは発達しすぎた文明をもったために母星を破壊してしまい、故郷を失って地球にやってきたの宇宙人、最初のヒトのひとりだった。

 彼らのなかでもっとも強い力をもった女媧の願いは地球を故郷の星のコピーにすることで、消滅してしまったその先の未来をみたいと望んでいた。そのために歴史を母星と同じ流れに操っていたのだった。

 だが一緒に地球に降り立った女媧以外のヒトは、地球の生命体と融合することで自分たちの破壊の血をうすめようとしたため、意見が対立し、女媧はそのヒトたちに封印された。

 そして長い年月が経過し、地球にヒトによく似た生命体があわれてはじめ、ヒトの中に彼らの力を強くうけついだ仙人や妖怪が生まれるようになった。

 女媧は封印されてはいたが、短時間だけ魂の浮遊ができるために、理想の世界をつくるために、要所要所で動き、歴史をねじ曲げていた。

 それが女媧が歴史の道標とよばれるゆえんだった。

 そんなとき、殷の前の国、夏を滅ぼそうとしたとき、王である湯王のそばにいた王妃妹喜(ばっき)当時の妲己は女媧と遭遇する。

 妲己は 金鰲島から孤立し、力がほしかったため、女媧と取引をすることにした。

 妲己は肉体のない女媧のために歴史をかえる自然な演出を任務とするため、紂王に近づいたのだった。

 そして、妲己の悪行が横行するのと時を同じくして、人間界でも封神計画が始まる。

 表向きは人間界に巣くう仙人を駆逐するものだが、計画の真相は女媧が完全復活する前に妲己もろとも女媧をうちまかすものだった。

 しかし、女媧が肉体をもって復活すれば、妲己は用済みになる。そこで妲己の目的は、女媧の復活のときをねらって、肉体から魂魄をうつし、女媧の肉体をのっとることだった。

 

 一方、王奕(おうえき)となって復活した太公望は自分が女媧と同じ最初のヒトである伏儀(ふっき)だと自覚する。

 女媧は魂の酷使で、すでに万能さがなくなり、長い時をへて弱体化しつつあり、何度目かの歴史である今、人間が強さを増し、女媧が弱くなる今をみはからって計画された封神計画は伏儀(ふっき)のしわざだと看破する。

 

 いまから2000年前、原始天尊、燃トウ、太上老君(たいじょうろうくん)のもとに、始祖の一人、王奕が現れ、封神計画をもちかけた。

 七つのスーパー宝貝はそもそも、最初のヒトが残した、対女媧兵器であり、そのすべて発掘し、使用者を七人そろえ女媧を倒すためのものだった。今から2000年後殷から周へ歴史が変わる時、すべての力を結集してジョカを倒す、それを封神計画とする。そして、オウエキは魂を太公望と王天君にわけ、自らが計画の遂行者となった。2000年後、女媧が魂の酷使で力が疲弊し、ヒトが強くなったタイミングを見計らって。

 

 

 ついに太公望(伏儀、王奕、太公望、王天君)と女媧の最後の戦いがはじまる。世界が滅びかねないスーパー宝貝同士の激しい戦いの中、女媧は魂を分裂させ、逃げ続ける。

 その頃、妲己太公望と女媧が戦っている隙をついて、その肉体に魂を移し、女媧の肉体を乗っ取る

そして、妲己は女媧の肉体ごとこの星に融合しそのものになる。それこそ、妲己が望んだ究極の支配の形、太母(グレートマザー)になることだった。

 妲己は星となり肉体は消滅し、すべてに宿る存在となった。

 一方女媧のあまりの強さに、原始天尊は封神台を解放し、すべての仲間の力を集結させ、ついに女媧を倒す。

 しかし、女媧は太公望を道連れにしようとし、太公望もかつての同朋とともに消滅してもいい、そう思った瞬間、星そのもの(神のような存在)となった妲己が現れ、その命を肉体と魂ごとすくい上げる。

 

歴史を操る存在女媧との戦いを経て、人間界は平和になり、仙人界も人間に干渉することがなくなった。伝説の時代はここに終わりをつげる。

太公望はその功績を認められ、斉という国に封じられる。