2月27日(土)踏み外してばかりの日々

 

 ちらほら見始めた映画が、ぴんとこないものばかりで首をかしげる日々です。
 ここのところ小説を読み過ぎていて、映像と音に飢えていたのかもしれませんが、なんだか脚本が甘いものが続いて感想が思いつかない、もしくは作り直しして全く別の話にしたい、欲望が募るばかり。


 ああ、ほんとうに時間がほしいです。


 というわけで、今日は3本報告。

 

①「記憶探偵と鍵のかかった少女」


 「人間の顔を3つのカテゴリーに分けたら、石原さとみに似てる」
 我が妹を見て思う私の感想です。
 実際、妹が石原さとみに似ている率はその程度のざっくばらんな感じで、けして街頭インタビューで「さとみちゃんに似てます」と言ったら、
殴殺されるレベルなわけですが、この映画のヒロイン・タイッサ・ファーミラをみて、既視感のある女優だなと思ったら、
思ったとおり最近みた「ジャッジ 裁かれる判事」のヒロイン役ヴェラ・ファーミラの21歳下の妹だったのです。
 ほんと、顔のパーツと配置がそっくりです。
 そんな情報は映画のキャスト説明ですでに公開されていたものなのですが、パッケージで映画をセレクト、前情報なしでみる私にとっては、「やはり!」感のある楽しい瞬間でした。


 さて、映画。
 丁寧に作られてはいるのですが、なんですかね。
 小説的な人物とストーリーのおもしろさを期待していると、想像の斜め下を行ってしまう感じです。
 ストーリーはトラウマを持つ記憶探偵が、IQの高い深層の令嬢の拒食症を治療するために、彼女の記憶に潜り込むというもの。
 記憶や夢に入り込むという設定は、私もいつかはやってみたいものなのですが、私の中では記憶とか夢って結構サイケでカオスな伏魔殿的イメージなんですよね。
 イメージで近いのは装飾過多な演出だった「ザ・セル」とか「パプリカ」とか。
 それがこの映画ではわりとすっと現実と同じような世界に入っていきます。
 もの足りなかったです。
 それが一番この映画で残念だったポイントで、ここが映像的にすごかったら、ストーリーはもう目をつぶると思っていましたですよ。
 で、ストーリーがですね。。
 尺があるからしょうがないんですかね、トラウマ主人公の探偵が真犯人にやられっぱなしなんですよね。
 凶悪事件を解決してきた前歴のリアリティが最後まで発揮できないまま、終わっちゃうんです。
 ラスト近くになっていちおうのどんでん返しがあるのですが、これもわりと想定内な感じで、フラストレーションが。
 私としては、主人公が一矢報いるシーンをつくってほしかった。
 あとですね、せっかくレオン的な配置なおっさんと少女なんですから、
そこを生かして、真犯人には犯罪をやりたくてやってるのではない的なスタンスをつらぬいたら、もっとおもしろくなるのにな、まったく違う物語になるけどな、と思いました。
 見所といえば、ノア・テイラー演じる記憶探偵でしょうか。
ものすごい存在感です。「オールユーニードイズキル」のあの博士のまんまで、驚きましたが。
 気になる記憶を扱った映画だっただけに、残念でした。。

 

 

ハイネケン 誘拐の代償

 これもね、なんかすごくおしいというか。
 実話が元になっているだけに、邦訳がない小説版はおもしろかったのかもしれません。
わたしが見たかったのは、パッケージにあるとおりアンソニー・ホプキンズのレクターぶりだったのですが、うーん、薄かったです。
コピーには「ハイネケンの老獪な」とあるんですが、どちらかというと犯人たちの内輪・自爆もめがおおくて、ハイネケンはそれほど「活躍」しなかったですね。
「フラクチャー」では、老獪な犯人を演じていますが、この映画はそもそも誘拐をする側の若者たちに焦点があてられているからなんでしょうね。
 かれらが誘拐を決行するのが1982年とあって、主人公に子供が生まれたにもかかわらず事業が倒産するところが冒頭です。
それがきっかけとなって、銀行強盗、ハイネケン誘拐という流れになるのですが、この1982は私の生まれた年で、なんというか主人公たちを自分の父親世代と思ってみてしまいました。
 そうすると、不況なんてものはいまにはじまったわけではないのだな、という思いがわきあがり、切ない思いにはなりました。
 全体的には実話のせいかドラマの要素が少なくて、映画としてはこれまた物たりない感じでした。

 

 

③キリング・フィールド 失踪地帯
 最近誘拐ものばかり見ているのか、かぶります。
スペインの映画で「マーシュランド」というものがあるのですが、これとテイストが似ているというか。
 誘拐される側の子供たちが貧困であったり、虐待家庭であったりして子供たちが家出をする条件が整っていたり、不良化する素地があるところが、共通していて痛ましかったですね。
 「事件」というものは、人を描くとともに、社会を描くものだと思うのですが、どちらも明るい終わり方ではなく奥歯にものがはさまったようなラストがいつまでもはがゆさを残しています。
 映画ぐらいはハッピーエンドにしてよ、とどこかで思ってしまうそんな「誘拐もの」でした。
 

 

 そういうわけで、2月は不作だったかもしれません。
 もっと刑事に活躍してほしい(笑)
 ほんとうに、きれるヒーローみたいな刑事(青島のようなテンションではない。まちがっても)が悪役ながら切れるカリスマ犯人とわたりあう話がみたい! 
いやいや、他力本願はいかんよ。自分でつくりなさい。
 そんな天の声が聞こえる日々なのでした。
 そして、そして、太宰賞の一次は落選でした。
 自分としてはだんだん思ったとおりのことが描けるようになってきたように思います。
 結果は残念でしたが、もっといいものを書こうという気持ちに。
 時間がほしいですが、できるところからがんばります!
 とりあえず、乱歩賞と松本賞
 かきかけのホラー大賞用はちょっと要素がたりなくて断念です。