1月31日(日)死霊館はホラーというより、モンスター対戦

 

 ふむ、ホラーが全然おもしろくない最近です。
 他人様の作品にケチをつけるなという感じなんですが、最近ずっと不調です。
 資料館じゃなくて、「死霊館」みました
 怖がらせてもらいたくて、見たのか、それとも根っこでホラーファンなのでついつい惰性で見ちゃったのか。


「ソウ」ジェームズ・ワン監督なので、映像は暗い色調で時代も 70年代後半のアメリカの風俗をきっちりと反映していて映像的に安心感とリアリティはあります。

 

 ただ、なんですかね。
 怖がらせようとする霊の存在そのものがキリスト教的なアンチ、冒涜とか神に対する反逆とか悪とか、悪魔とか、アメリカらしい二項対立で、萎えるんですよね。


 たぶん、これってホラーじゃなくてファンタジーなんですよね。

 

 「死霊館」は一応実話をベースにしています。
 登場するゴーストバスターである夫妻も実在する方で、私も著作を読んだことがあります。
 夫妻が遭遇する怪奇現象の中に、家に石が振るなんて描写があって、これには驚きました。
 ホラー帝王キングの処女作「キャリー」にもその描写がありますし、キングがお手本にしたシャーリー・ジャクスンの「ずっとお城で暮らしている」にもこの描写があるんですよね。
  石が振るって、アメリカでの怪奇現象というかポルターガイストのデフォルト現象なんですかね。


 それはいいとして、とにかくアメリカのホラーは人間の人間に対する恨みというよりは、聖なる神への反逆という悪魔という存在がピックアップされているんでんすよね。
 とどのつまり、堕天使ルシファー君の話ですよ。


 神へのアンチの悪魔がラスボスなので、人間側はその神に対する悪と倒すという構図になる。
 で登場するのがエクソシストです。

 

 うーん。


 天使とか悪魔が出てきた時点でホラーじゃなくて、もうファンタジーなんですよね。私の中では。
 しかも、悪魔は倒される存在であって、けして承認されえない。
 悪魔は存在自体が悪なので、いてはいけないんですね。
 だから、話をきくよ、とかカウンセリングはいっさいなく、排除される存在として、ゴーストバスターがでてくる。
 つまり、除霊です。
 排除ですね。
 なんかこのスタンスが気にくわないんですよね笑
 

 つまりです、私はやっぱり鶴屋南北が描いたようなうらみつらみの人間の執念が好きということですね。
 私の中ではねちっこい人間の恨みがホラーのデフォルトなのです。
 もっというと、元人間のねっちこい話が好きというか。
 その元人間の幽霊が悪さをして、陰陽師とかに魂を浄化されて、天国に行くっていうのが、すてきだとおもうんですよね。
 だったら、みるななんですけど。
 はい。
 というわけで、この年にしてようやっとアメリカホラーとはあわないことを自覚しました。
 ホラーだと思って見て、これモンスター対戦じゃん?
 むしろ、サバイバルじの代表が「ヒルハブことヒルズ・ハブ・アイズ
 人間が対峙するのが人間性ではなく、ただ異形の攻撃対象であれば、それはもうモンスター対戦でしかないわけです。
 そこにあるのは、アクションであり、単純な二項対立であり、短絡的なストーリーでしかないのです。


 それこそ、人間への冒涜っていう気がしてしまうんですけどね。