読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

1月8日(金)エクソダス:神と王

 


 年が明けて仕事がはじまりました。
 職場が年末からの体調不良、風邪やぎっくり腰でがたがたな戦力配置のなか、私はわりと元気でスタートを切ったのもつかのま、一昨日から超絶体調が悪化してしまいました。
 肩こりとめまいと吐き気と頭痛で、一昨日はイヴ(なんでこんな根源的な名前をつけてるのかと思ったら、イブプロフェンの略だと気づくのに数秒かかりました)を4時間で4錠のむというジャンキーでなんとか仕事を片づけましたが、昨日はダウンして遅刻早退しました。昨日から具合が悪化し、今日は胃痛と虚脱のため、欠勤です。


 こればっかりはホルモンバランスのせいで如何ともしがたいのですが、なければ健康優良すぎて人の痛みがわからなくなっちゃうかな、と自分を納得させてます。


 さて、映画ですが。
 
 エクソダス~神と王~


 やっとみました。


 これ、クライマックスの海がエジプト軍に襲いかかるんですが、トラウマぶりかえしにならないのかと思いました。
 もろに津波で、人がぷかぷか浮いているし、時期が時期であれば上映も厳しかったのではないでしょうか。

 さてこの映画、旧約聖書出エジプトまんまです。


 時は前13世紀、エジプト王朝で奴隷として使役されているヘブライ人をご存じカリスマモーセが先祖の土地であるカナン(ま、イスラエルですね)に導くまでのお話。

 正しくは、その出だしです。


 モーセの敵役がエジプトファラオ(王)のラムセス2世です。
 出エジプト自体がフィクションなので、映画中のラムセス2世と渡り合ったという設定も自動的にフィクションなのですが、ラムセス2世は実在する人です。
 ラムセス2世は今もミイラとして博物館に実在しています。


 ラムセス2世は鉄製武器を考案した民族であるヒッタイトとカデシュの戦いを繰り広げますが、これは史実で、映画の中でもこのシーンがあります。

 なので、この映画をみていると、日本人としてモーセとか旧約聖書とかいまいち感情移入できなくても、世界史でああ、ラムセスね、いたよねー、ヒッタイトか、あの鉄の。

 ぐらい「かする」とやや楽しめるかもしれません。

 


 ★ストーリー


 ヒッタイト軍が迫るなか、エジプト王宮を一つの予言がかけめぐった。


 戦いの勝敗は定かではない。
 だが、指導者を救ったものが民を率いるであろう。

 くだらんことをいう予言者は首にするべきだ。
 そう、未来のファラオであり、現王の息子であるラムセスに笑いかけたのは、乳兄弟のモーセだった。
 だが、ラムセスは神経質そうに答えた。
 「戦場で俺がやばくても、助けるなよ」


 ラムセスはモーセに対する複雑な感情を持っていた。
 モーセは兄弟も同然だ。
 乳母の弟であり、おなじ王子身分として育ったが、王位を次ぐべきはずの自分よりも何をやらせてもひけをとらない。


 武人として、政治家としてもそうだが、人徳はあきらかに自分をうわまわる。

 王位継承者である自分にこびへつらうこともせず、卑屈さはみじんもない。

 たとえ奴隷であっても相手の目を見て話をきき、自分の命よりも兄弟であるラムセスの命をかかんに守ろうとする。
 如何ともしがたいことに、モーセはそんな自分自身を鼻にかけたりしない。

 あの父王でさえも、実の息子よりもモーセを信頼しているという暗黙の了解があるにもかかわらず。
 常にラムセスに影のようによりそい、それでいてラムセス自信よりも太陽のごとく輝いている。

 あの予言をした女は誰かに頼まれて、あんなことを言ったのか?

 父王の前で?

 いったい、誰に頼まれたのだ?

 王位にふさわしいのはだれか。

 まったく、考えるまでもない。

 この俺だ。

 
 しかし、この不安のせいでラムセスは父王がヒッタイト軍との戦いの前に二人に剣を渡したときも素直に喜ぶことができなかった。
 父王は二人に一ふりのつがいの剣を与えた。
 互いが互いを守るように。
 二人は堅く誓った。

 見た目上は。

  だからヒッタイトとの死闘が終わったとき、モーセが父王との約束を守ったことに自分は感謝すべきだったのだろう。
 そう、彼はモーセに命を救われた。
 だが、あいつは俺との約束を守らなかったのだ。
 俺を助けるなというあの約束を。
 
 今では王宮中があの予言の実現を待っているかのようだ。
 みな、口には出さないが、誰よりラムセス自身が痛感していた。
 あいつのほうが王にふさわしいのかもしれない。
 
 モーセはそれを気にして、「戦場のことは忘れよう」
 と言ってきた。
 「俺がお前だったら俺だって同じことをしたさ」
 ラムセスはそう答えた。
 
 
 

 


 レビュー


 映像的にはスペクタクルですし、カットがきれいです。
 さすがリドリー・スコット監督という感じですが、なんかですね、やっぱり聖書を映像化している一抹の入りにくさがあるんですね。


 わかりきってるんですよ。ユダヤGOな作品であることは。


 ただ、それにしてもね、なぜいま「モーセ」なのか、とか思ってしまいました。
 そういう聖書的な背景をなくすと、兄弟対決なのかと思いますが、それも創世記のカインアベルだし。

っていうか、創世記やるなあ。

という安易な納得に行き着いてしまったり。
 スペクタクルなんですが、わりとまったりしていて二時間半は少し長くかんじました。
 
 わかってはいても、笑ってしまうのがジョエル・エドガートンのラムセス2世。

 スキンヘッドで黄金にターコイズと珊瑚の三原色のベストを素肌にまとったちょっと頭の足りないマッチョを演じていますが、すごくかわゆいです。

 なんていうか、田舎の強面だけどそんなに喧嘩は強くないヤンキーを彷彿とさせるというか、ちょっと旦那にほしいと思いました。


 モーセクリスチャン・ベールですからね。

 このキャラ配置&演出はいいですよね。

 クリスチャン・ベールってもうバットマンとかジョン・コナーとか頭脳プレイの苦悩する神経質リーダーの頂点というか。

今回もモーセでそのキャラクターを上塗りしていますが、なんかこう、こなれ感がないですよね。


 かっこよすぎるというか。

 身内にいないというか。(笑)


 そういうわけで、終始引き立て役に徹したジョエル様に乾杯をして終わります。

 大好きです!