12月31日(木)映画レビュー いまさらホワイトアウト

 

ホワイトアウト
①雪や雲などによって視界が白一色となり、雪原と空が一続き見えること。
織田裕二主演のあれ。

 ホワイトアウトと言うと、②ですね。
 私自身は佐藤浩市がテロリストだったなあ、という淡い印象しかない映画ですが今回見たのは洋画のほうです。
 舞台は南極で南極料理人以来の寒い映画でした。


 雪山ってほんと怖いですね。
 私はマンガの「岳」を読んでいるだけで、夏山でも怖いですが、ほんとうに前人未踏しかも寒い場所は心の底から苦手です。
 宇都宮もわりと十分に寒い南東北ですが、白河の関より北には住めないと常日頃思っています。
 とはいえ日本って冬はけっこうどこも寒いですよね。
 一昨年の元旦は鳴門の渦潮の洗濯機を体感しよう!に参加して、潮風の暴風に凍り付きそうになりました。
 まったくもって温風ではなかったです。
 瀬戸内というと、私の中では南という誤認があるのですが、地図上でみると完全に西でしかないんですね。
 まったく、誰だよ日本の地中海とか言った奴!ぐらいの勢いで極寒でした。
 ああ、いつかは永住したい南プロヴァンス
 
というわけで、ホワイトアウト

 原  題:Whiteout
 監  督:ドミニク・セナ
 日本公開:2009年(米・仏)
 上映時間:101分
 主  演:ケイト・ベッキンセイル

 

 ★ストーリー


 南極大陸。それは地球上でもっとも孤立した土地である。
 南緯90度、東経0度。
 氷床1500万平方キロ。
 夏の間白夜は6ヶ月にも及び、気温は零下50度に達する。風速160キロ。
 生物を拒む極寒の世界では数メートル移動するにも命綱が必要だ。

 1957年、冬。南極圏。
 暗い雲海の上を一機の輸送機が飛んでいる。
 狭いコクピット内で副操縦士が隣のパイロットに向かって口をひらく。
「あとどれくらいだ?」
「6時間半だ」
 副操縦士が少し考え込む。
 彼は思い切ったように言った。
「やるか?」
「もう?」
 パイロットが驚いたように彼をみた。
「早く済ませたい」
 彼は席を立つと、積み荷倉庫のドアに向かった。
 ドアをあけると、4、5人の乗組員たちが思い思いの格好でくつろいでいる。
「みんな飲むか」
 彼がウオッカを差し出す。
「冷戦なのにあついぞ」
 みなが回し飲みをはじめる。
「もっとくれよ」
 仲間の一人がそういったとき、彼は瓶を投げ、代わりに銃を取り出した。
「もったいねえ!」
 落ちた瓶をとろうとする仲間に向かってまず一発。
 撃たれた大男の体が後ろに吹っ飛ぶ。
 ほかの仲間が激昂し、すぐさま銃をとりだし発砲。
 機体に穴が穿たれ、強風が機内に入り込む。
 つづく銃声。銃声。銃声。
 彼の名がコクピットから聞こえる。
 だが、彼の名をよんだパイロットもその直後、流れ弾が垂直に後頭部にめりこむ。前方のガラスにパイロットの脳症が同心円に飛び散った。
 一瞬ののち、飛行機はバランスを崩し、激しい気流の中を落下していく。
 それでも機内に機関銃の音が鳴り響いた。
 生存者がまだいるのだ。
 だが機体が山の尾根にぶつかり、雪山に衝突すると、その衝撃をまともにうけた乗り組員の一人が壁にたたきつけられ宙を舞った。
 轟音の中、その体は床にたたきつけられ光を失った目が、空をみつめたまま静止した。
 
 機体は激しく損傷し、雪原に不時着する。
 胴体は奇跡的に残ったまま、両翼のもがれた無惨な機体が雪原に横たわる。
 吹雪の中、機体のあちこちで燃えている炎が小さくなっていく。

 キャリー・ステッコは連邦捜査官として、南極アムンゼン・スコット基地に勤務している。
 ここはUSAの南極観測所であるこの基地で、彼女は2年間の勤務を終え、厳冬期直前の輸送機に乗り本国に帰国しようとしていた。
 しかし、あるはずのない死体が見つかり、彼女はその死体の確認に再び雪原に呼び戻される。
 死体は同僚の地質学者ワイスだった。
 だが、雪原でピッケルも持たず、防寒着も身につけていない。
 彼はいったいなぜ、ここで死んだのか。
 基地に遺体を持ち帰り、検死すると彼の足に縫合痕があり、また胸を一付きされた傷口がみつかる。
 彼は事故ではなく、殺害されたのだ。
 キャリーはワイスの調査をはじめるが、同じ南極のボストーク基地からムーニーというワイスの同僚から無線が入る。
「ここにくればわかる。だがひとりでこい」
 謎の言葉に導かれるようにして彼女は基地に向かうが、基地で待っていたのはムーニーの死体だった。
 防寒具で顔を覆った殺人犯が彼女を追い込むなか、やっとのことで逃げ切る。
 死闘の末、気を失ってしまっキャリーが再び目を覚ますと、基地に一人の男が現れた。
 彼はプライスと名乗り、国連の調査員だという。
 犯人は基地のどこかに消え、疑いの目をはらせないままキャリーは彼とともに事件を追うことになる。

 

 ★レビュー


 うーん、これ原作があるんですよね。
 であれば、いかんともしがたいのかもしれませんね。
 極寒の中、視界ゼロ(ホイワトアウト)中の死闘が見せ場なのですが、あくまでも物語はサスペンスであり、同時にミステリーであり、物語の構造はフーダニット、ハウダニットです。
 でも、どちらも満足度としてはちょい低めな感じです。
 フーのほうははじめからパーティが少ないから、犯人の意外性はないですし、少ないからこそのハウ(犯人の殺人動機と手口)も唐突だったりして。
 一言で言うと掘り下げが足りないということなのですが、原作がある以上、それも言えないしな。
 一番印象的だったのは、手袋をしないでキャリーがドアノブをさわってしまったことで凍傷、壊死、指切断というフローでしょうか。
 いやいや、南極ってほんとうに怖いところです。 
 ラストにオーロラのシーンがありますが、あれだけは温暖な地方では見られないということで、一度は観光してみたい極寒エリアなのでした。
 冬なので、なんとなく見てみたのですが、私はやっぱり犯人探し、謎解きって大好きだなと思いましたです。
 ただ、問題はどれだけ犯人が反社会的で頭でっかちかってとこにつきるので、ちょっと小金がね、という動機はいただけないのです。
 アナーキストが心の友なのです。