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12月29日(火)映画レビュー:キラー:インサイド・ミー

 副題:燃えよ、ジェシカ・アルバファン!

 

 さて、結局、きらいな人の話は「聞こえない」という結論に達した昨日でした。
 そうすると、やっぱり何を語るかより、誰が語るかということになってくるようですね。
 人って変ですね。
 同じ内容を語っているのに、はじめから誰が語っているかでバイアスがかかってしまうということですから。
 これが社会学的なことなのか、生理学的なことなのか、その両方なのかはともかく、人ってそういうふうにできてるのかもしれません。
 嫌いな奴は無視。恋愛はあばたもえくぼ。
 うん、なんて悲しい性。
 まあ、このはなす人のバイアスというか聞き取り手の無意識の壁は、言葉というものでコミュニケーションをとりはじめたときに、それを補完する形で生まれた弊害なのかもしれません。
 言葉そのものではなくそれを語る人となりを信用せよみたいな。
 ま、これは置いといて、最近みた映画のことなど。

 

 まずは「キラー・インサイド・ミー」(10)

 主演ケイシー・アフレック、ヒロインはケイト・ハドソンジェシカ・アルバ


 いわゆるジャケ買いに近い感じて観始まりました。
 内容は50年代のテキサスの田舎町。
 人望もありハンサムな保安官助手ルーが、ひょんなことをきっかけに殺人鬼と化していくというもの。
 わりと穴だらけの犯行で次々に人を殺さざるを得ない状況になり、結局最後は自滅。

 この映画はですね、とにかく娼婦役のジェシカ・アルバとのラブシーンを堪能するためのものかな、と思いましたです。
 とにかく彼女がかわゆくてかわゆくてたまらない! 
 同性ながら、ほれぼれするキュートっぷりでした。
 一方でケイシー・アフレックはなんていうか、口を半分以上あけないでしゃべるアメリカ英語の上に声がハスキーすぎるため、この心ないサイコパスを演じるのにやたらぴったりでした。
 有名な俳優さんなのですが、調べてみても私がみた限りではオーシャンズ11のラジコン狂の兄弟バービル・マロイ役で観たきり。
いまいち覚えがないのですが、観たんでしょう。笑
 たしかオープニングでラジコンと本体サイズの車で競争して、負けたあの弟のほうだったと。
 とにかく、限りなくだらしない脱力系のしゃべり方をする殺人鬼であるルー保安官助手が次々に殺人を犯し、彼の歩いた後には草木も生えない荒野が広がり、最終的には自宅に火を放ち、自分を逮捕しようとする地方検事やら同僚保安官助手、当初殺したと思いつつ瀕死になって退院したジェシカ・アルバもろとも自爆するという、まあそういうお話です。

 ルーの行動っていまいち動機がつかめないところがあるんですけど、たぶんもともと他者に対する共感能力が欠如したタイプなんじゃないかと思います。
 簡単にまとめるとサイコパスというか。
 むろん、罪悪感もさらさら感じないですし、正直この映画を観ていて、娼婦のジョイス(ジェシカの役)を撲殺するシーンがありますが、あれは本当にトラウマになります。
 はっきり言って、DVをされたことがある女性が観たらほんとうに心のそこからPTSD復活します。
 アメリカ映画は本当に時々、ここまでしなくてもよくないか、と思うような残虐なシーンやストーリーを構築して日本人をあっと言わせますが、これは彼らが狩猟民族だから、、以下略


 とにかくかなりひどい暴行シーンで観るのがつらかったです。

 プライベートライアンの冒頭30分とは違う、自分にも起きるかもしれない現実の延長線上にありそうな恐怖と痛みでした。
 DVを受けたことがないけれど、その可能性がある恋人をお持ちの方は必見の価値ありです。
 これを観て思いとどまる余地ができるくらい、ひどいシーンです。
 ひどいことはまだあってこのルーは殴りながら「ごめんよ、こんなことはしたくないんだ」的なことをのたまいますから、もう完全にDV野郎なのです。
 でもって、彼女を殺してからもことあるごとに彼女との逢瀬シーンを回想します。
 教師役のエイミーと愛し合っているときも、犯行現場にもどったときも、ぼーっとしているときも、脳内でジョイスのかわゆい笑顔を思いだすのです。
 ここらへんまでくると、本当にルーは彼女のことを愛していたのかなと思いますが、同時に殺すしかなかったからそうしたという冷徹な殺人鬼の心情も併せ持っている。
 ルーというシリアルキラーは、物語上、4人の個人、そして最後の爆発まで含めると10人あまりを殺害することになるのですが、彼が罪を犯すとき、まったくもって冷静なんですね。


 じゃ、やりますか、という感じで。
 やりますか!
 ではないです。
 「さて、やりますか」レベルです。しつこいですが。ここ重要。
 その時間がきたから「しかたない、お風呂でもわかすかめんどうだけど」的な殺人が、得体の知れない恐怖と不快感を見る側におこすといえば起こすのですが、この映画のみどころはやっぱりジェシカ・アルバの激烈な色気とキュートさだと思いますね。


 ジェシカに生まれ変わりたい!!


 この映画は必見価値とは言い難いです。
 あえてお勧めするなら女性の方におすすめです。
 未来への危険回避のためにぜひともご賞味ください。
 あと男性なら、いうまでもなくジェシカファン。